プレスリリース

三番町ごきげんクリニック 澤登雅一院長が、がんの世界的権威と共に講演
「古くて新しいがん治療薬『フェニルブチレート』」
〜「エピジェネティック療法研究会設立記念講演会」で登壇〜

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2010年11月29日

「がんの最新療法」をご提供する三番町ごきげんクリニック(東京都千代田区)の院長、澤登雅一は、11月23日(火)、エピジェネティック療法研究会設立記念講演会で「古くて新しいがん治療薬『フェニルブチレート』」と題する講演を行いました。

がん幹細胞研究権威の先生による最先端の研究成果発表

本講演会は、癌、老化現象などの領域において、エピジェネティック(*)な遺伝子発現調節機構に働きかける治療法の推進を目的とした「エピジェネティック療法研究会」の設立を記念して開催されたもの。がん幹細胞研究の世界的な権威である、慶應義塾大学大学院医学研究科 先端医科学研究所遺伝子制御研究部門の佐谷秀行教授が「新しいパラダイムに基づくがん治療の変化」をテーマに特別講演を行いました。また、東海大学医学部血液腫瘍内科の安藤潔教授が座長を務めました。

「フェニルブチレート」は副作用が少ない新しいがん治療薬

澤登は、欧米では、小児の先天性疾患(尿素サイクル異常症)に対して10年以上前から認可され安全性が確認されている「フェニルブチレート」を紹介。ヒストン脱アセチル化酵素阻害作用をもつフェニルブチレートは、がんに対するエピジェネティックな治療薬としての可能性があり、これまでのさまざまな研究によって、がん細胞の分化誘導やアポトーシスを促進することが確認されてきたことを説明しました。また、フェニルブチレートは内服薬のため自宅での治療が可能で、副作用も少ないため、患者への負担が少ないがん治療薬として大いに期待できると述べました。

三番町ごきげんクリニックでの「フェニルブチレート療法」症例

さらに、当院の患者様(75歳男性:前立腺がん)の症例をご紹介しました。

この患者様は、前立腺がん手術後5年で再発、全身の骨転移が認められ、ホルモン療法、放射線療法、化学療法が無効、腫瘍マーカー PSAが2800ng/mlまで上昇。骨転移による疼痛もひどく、緩和治療をすすめられた時点でフェニルブチレートの投与を開始。7日目に疼痛が消失したため鎮痛剤を中止、2ヶ月目のPSAは550まで低下。食欲も回復し体重は8kg増加し、1年半経過した現在も、自宅で通常通りに生活を続けています。経過中、腫瘍マーカーが基準値内まで低下したことはなく、完治したわけではないものの、自覚症状の著明な改善、生存期間の延長がみられ、フェニルブチレート単独での治療効果が認められた一例といえます。

「フェニルブチレート療法」の今後

講演最後、澤登は「フェニルブチレート」は、より多くの症例蓄積に基づくエビデンスを必要とするものの、「標準治療で勝負できなかった人たちに対して、ひとつの光になれば」との期待を伝えました。また一方で、「系統立てた研究から治療のプロトコルの確立、更には臨床的な研究までもっていきたい」と締めくくりました。参加した医療関係者からは、フェニルブチレートの具体的な治療手順や今後の治療効果に多くの関心が寄せられました。

*エピジェネティック:
遺伝子配列の変化を伴うことなく、遺伝子への後天的な作用により形質変異が生じる機構のこと。近年の研究により、エピジェネティック(の異常)が原因でがんが発症することがわかって来ており、エピジェネティック研究により遺伝子発現の制御メカニズムが解明されることは、がんや老化など、遺伝子発現に関わる様々な分野の研究の進展を促進することが予測されている。

■ がんの「個別化治療」を進める三番町ごきげんクリニック

2005年の設立以来、がん専門医である澤登雅一院長のもと、肺がん、胃がん、大腸がん、前立腺がん、乳がん、悪性リンパ腫など、さまざまながんの患者さまにむけてがん治療を行っている。「フェニルブチレート療法」のほか、米国で脳幹部腫瘍に対する第三相臨床試験が進んでいる「アンチネオプラストン療法」、東海大学医学部血液腫瘍内科で基礎的・臨床的研究を進めている「高濃度ビタミンC点滴療法」を中心に数々の成果を出している。

プレスリリースPDFデータ PDF(158KB)

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三番町ごきげんクリニック 広報担当:大谷恵
TEL: 03-3237-0072  FAX: 03-3237-0039 E-Mail: info@kenko.org

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